ジレーン・アルトヴァルト反乱軍

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反乱を起こした農民と元王国家臣の一団。
総大将のベルトラムは王国において軍事を司ってきた家の当主で、いわゆる執事の地位にあった。
もっとも国王から見れば陪臣に当たる「小者」の家でもあり、貴人というには少々箔が足りないかもしれない。

ジレーン・アルトヴァルト独立集団の前身は、王国の弾圧を逃れた小村の民が立ち上げた反乱軍であった。

王国が弾圧の根拠とした「帝国への内通・諸々の利敵行為」は全部で二十箇条にもおよぶ長大なものであったが、しかし彼らはこれを全面的に否定している。
王国が敢えて強硬措置にでた背景には、前の帝国来寇における最大の戦闘であったニクセガルト攻防戦での敗北があるとみられている。
即ち、多くの民衆が逃げ遅れて命を落としたこの戦には何かしらの「不可抗力」が必要だった、とする見方である。
ニクセガルトにほど近い森の中にある小村・アルトヴァルトは、なるほど「敵と内通していた」とするには「ちょうどいい」立地であった。
真偽のほどはともかく、彼らと彼らの住む村に運がなかったことだけは間違いないであろう。

その成り立ちから逃散民が戦力の中心であり、兵士と呼べる者の方が少ない。

少なからずいた魔術に長けた者は、そのことごとくが各地に落ち延びていった小集団――戦えない老人・女子供がほとんど――の護衛に回されており、軍内では絶望的に魔術師が不足している。
とはいえ多少魔術師が増えた程度で覆せるほど戦況が良いわけでもなく、それどころか夜討・朝駆けの人数にすら事欠く現状、戦力の再編が喫緊の課題であるといえよう。

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