シピランリ

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リザードマン――彼らの自称に従うならザウリア――は、大型亜人種の代表格である。
現在は主に諸島西部の島に居住域が限られてしまっているが、以前は諸島全域に広く散らばっていたらしい。

シピランリのリザードマンたちは、アツァリス連合に帰属をしていたという過去を持っている。

その縁で獣人族とは親交があり、落ち延びてきた獣人たちの保護を積極的に行っている。
彼らの獣人族に対する友誼はリザードマンの中でも例外的に強固なものであり、市井では勇敢で義に篤い集団として知られている。

ところが彼らはどうしたことか、旧アツァリス連合残党とは明確に距離を置いている。だが他方で公然と武具を集め、兵を募り、傭兵の手配にも余念がない。

単独で「帝国」へ対抗し得るだけの力をつけるためと見られているが、彼らの動きには不可解な点も多い。
彼らが膨張を開始すれば立地的にルシタニアとの衝突は必至であり、西部方面の危機を叫ぶ声も一部から上がりはじめている。

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