ティエード海賊団

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諸島中北部を根城にする海賊団。規模は小さいが帝国海軍としばしばやり合っていることもあり、諸島民の間ではつとに有名である。
しかし近年は繰り返される討伐船団との戦により、徐々にではあるが勢力が衰えてきていた。

そんな折に起こったのが、第一次帝国来寇である。

多くの勢力にとって凶事でしかなかったそれは、しかし彼ら海賊団にとってはまさに天佑そのものであった。
大軍の渡海には夥しい数の物資運搬船が必要となる。帝国海軍の船はその護衛に回され、分散し、最早辺境の海賊討伐どころの話ではなくなることだろう。
鳶が鴨の群れに埋もれてやってくる――口の悪い海賊衆はそう言って笑い、事実、彼らは大いに暴れまわってみせた。
そうして第一次帝国来寇が終わりを迎えた頃、彼らは海賊団創設以来、最大の人員と資金を手にしていたのである。
機が、熟しつつあった。

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